指宿のキス(3)

2015年8月16日 中潮 晴れ

指宿のキス(1)指宿のキス(2)


桜島の山体膨張を報じるニュースにどこか落ち着かない気持ちでいた一行は、翌日早々、桜島を離れることにした。


とはいえ、ロケットは飛ばない。今晩泊まる宿すら決まっていない。

砂風呂でも行くか、と一路、指宿を目指すことにした。

砂風呂で蒸された後、適当な海沿いのホテルを見つけてチェックインした。

なんとこのホテル、プライベートビーチがあるという。

いそいそと釣竿を抱えてビーチに降りると、誰もいない砂浜が広がっていた。

ひょいっと投げて仕掛けを引いてくると、鋭いアタリが伝わってくる。


とても綺麗なキスが簡単に何匹も釣れた(なぜか上司だけは気の毒になるほどに釣れなかった)。

ホテルの部屋でこっそり捌いて刺身で食べた。透き通るように美しい白身は、甘くとても美味しかった。

谷田晴彦 OFFICIAL WEBSITE

ビール片手に日常と物語の隙間を歌う釣り人

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