芥屋漁港のメイタ
2015/4/21 中潮 暴風雨のち晴れ
「メイタ」とは、40cmに満たないクロダイの福岡での呼び名。
40cmを超えると「チヌ」と呼ばれ、釣り人からは一目置かれる。
地元のおっちゃん達のニュアンスだとこんな感じ。
「残念、それはメイタやなぁ。40超えんとチヌとは言わんばい!」
「おー、40超えとる、立派なチヌや!よかやんね!」
そのフォルム、難易度、大きさ(防波堤で釣れる魚では最大級)から、釣りを始めてすぐに私の目標は「チヌ」を釣ることになった。
当時福岡にいた私は毎週のように糸島あたりの防波堤に繰り出して竿を振ったが、何にも釣れない。釣りは知識と経験がものを言う。
その日は朝からすごい嵐だった。
とりあえずいつもの防波堤に向かう。海は荒れ狂っていてとても釣りをできるような状況じゃない。
雨風が少し弱まってきた午後に準備をしていると、防波堤の先まで地元のおっちゃんが原付でやってきた。
「こういう嵐の日は大物が掛かりよるからな、がんばれよ」
まるで幸運の女神のような予言を残し、強風に煽られながら帰って行った。
苦節半年、初めてクロダイを釣り上げた。
「チヌ」にはわずかに届かなかったけれど、予言通り私にとっては立派な大物だった。
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